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2024年の記事

2023.12.9(Sat)DemoDayレポート@長野県立大学 後町キャンパス レクチャーホール

  • コンテスト結果
  • 2024.02.16

今回で、9回目の開催となる信州未来アプリコンテスト0(ZERO)DemoDay。
今年は、89組の応募作品の中から、書類審査を通過した18組のファイナリスト達が、自作のアプリをプレゼンするDemoDayが開催されました。

今年度のテーマは「地域を元気にするアプリ」です。
また、今年度はU15(15歳以下)とU29(29歳以下)の2つのグループに分かれての発表となりました。
当日の様子をレポートしていきます!

U15(15歳以下)

長野県内、県外から計10組がDemoDay出場を決め、自作アプリのプレゼンを行いました。
会場では、緊張した様子でリハーサルを行う方や、これから始まる発表に胸を躍らせる方など、ファイナリスト達の様々な気持ちが伺えました。

U15-01

三澤康太郎(横浜市立西寺尾第二小学校 3年生)
App:「数学牢獄からの脱出」
Member:三澤康太郎

トップバッターは、神奈川県からオンラインで発表してくださった三澤康太郎さん。
三澤さんは、自身の大好きなものである数学とプログラムとゲームを詰め込んだアプリを開発しました。
その内容は、問題を解くことで鍵を手に入れ、牢獄から脱出するというものです。
シンプルなゲーム性ですが、ステージ分けやオリジナルのキャラクター、BGM等細部にまで数学の魅力が伝わる工夫が詰め込まれていました。

小学3年生であるという事に会場から驚きの声が上がるほど、プログラムの内容や質疑に対する応答は才気にあふれていました。
三澤さんの大好きなものの魅力が存分に伝わるアイデアとプレゼンでした。

U15-02

西浦滉希(飯田市立山本小学校 5年生)
App:「飯田市を旅するゲーム」
Member:西浦滉希

飯田市に住む西浦滉希さんが開発したのは、キャラクターを操作して飯田市を旅しながらゴールを目指すゲームです。
ゲームの背景となる飯田市の観光スポットの写真は、西浦さん自身で撮影に行ったそうです。
住民である西浦さんの目線で撮影された飯田市は、観光してみたいと思わせる場所ばかりでした。
ゲームには入れられなかった観光スポットがまだまだあるそうです。

ゲームの難易度も程よく難しく、クリアしたくなるという声が上がりました。また、ゲームの背景という必ず目に入る場所を使うことで、必然的に飯田市の色々な場所を見ることができて良いという評価もありました。
西浦さんの地元愛が感じられるアプリでした。

U15-03

遠山蒼士朗(飯田市立山本小学校 6年生)
App:「下伊那の名物ガチャ」
Member:遠山蒼士朗

ポップなガチャのゲームを開発した遠山蒼士朗さん。遠山さんは良くガチャを回すそうで、好きなものをゲームのアイデアとして取り入れたそうです。
ハンドルを押すとガチャが回り、カプセルの中から下伊那の名物が出てきます。ガチャを回すとカプセルが動く演出があり、本物のガチャを回しているような楽しさがあります。
水引や市田柿などに紛れてハズレが入っている所も面白いです。

カプセルの中身は4種類ありますが、もっと追加したかったそうです。カプセルの中身が追加され、下伊那の名物を沢山知ることが出来るゲームになることが期待されるアプリでした。

U15-04

ごまごま団(菅野中学校・菅野小学校)
App:「信州マスター」
Member:黒崎遥(中1)、黒崎奏(小5)、黒崎匠(小2)

ご姉弟で発表してくださったごまごま団は、信州の特産品を覚えることが出来るゲームを開発しました。
2年前に長野県に引っ越してきたという自分達の経験をきっかけに、このアプリをつくったそうです。
アイデア出し、スケジュールづくり、素材づくりなどなど、アプリをつくるにあたってチームで計画し、分担しながらつくっていったというチームワークの良さがとても印象的でした。

ゲームの内容は、可愛らしいキャラクターが長野県の特産品を県内各地に運び、納品するというものです。道と山によって移動速度が変化するというディテールにも、長野らしさが表現されていました。

ミッション機能やヒント機能は、テストプレイのフィードバックとして追加したそうです。
昨年の「節水マスター」に続き、今年度は「信州マスター」でした。ごまごま団の今後の作品にも期待大です。

U15-05

たかはしーズ(新島学園中学校 3年生)
App:「リトルティンダー」
Member:高橋りおん、シング・ジャスミン、須田博樹、高野愛琳、高橋尚希

「こんな時に、彼氏、彼女が居たらなと思った事はありますか?」という質問からプレゼンが始まったたかはしーズの皆さん。中学生限定で使える危なくないマッチングアプリを開発しました。
大人と中学生を区別する仕組みとして学生証を使うことで、アプリを使う中学生だけでなくその保護者も安心出来るという点まで考慮されていました。
スマホの模型を使っての実演もあり、アプリの使い方が分かりやすく説明されていました。

今後は、日本以外の国の人ともマッチングできる機能を増やしたいそうです。学校や国という枠を超えて、安全にマッチングできることが期待される作品でした。

U15-06

峻生とその仲間たち(新島学園中学校 3年生)
App:「お金はおカネ―」
Member:富澤健人、永井峻生、野中僚太、深澤和花、フィンドレー・ニッキー・心美

峻生とその仲間たちの皆さんは、お金の無駄遣いと詐欺を防ぐアプリを開発しました。「お金はおカネ―」というキャッチ―な名前も印象的でした。
必要ない物を買ってしまい後悔したという自分達の経験をきっかけに開発したそうです。
無駄遣いや詐欺の可能性を伝えてくれるという機能には音声が用いられており、分かりやすく伝えるための工夫が感じられました。

今後は、スマホ以外での利用やオンラインショッピングでの利用を可能にするなど、より現実的で実用的にしていきたいそうです。金銭感覚を身に着けたい若年層から、詐欺被害の多い高年齢層にまで幅広く使えることが期待される作品でした。

U15-07

ペンギンズ(新島学園中学校 3年生)
App:「職業診断」
Member:原島聖波、原田亜衣梨、濱颯花

将来の自分に対する不安を解決するべくアプリを開発したペンギンズの皆さん。
質問に答えるだけでどの職業が向いているのかが簡単に分かり、将来に向けての努力をより早く始められる「職業診断」をプレゼンしてくれました。
実演では、「運動が得意ですか?」「人前で喋るのが得意ですか?」といった質問に、はい若しくはいいえで答えていき、向いている職業が紹介されるところを見せてくれました。質問には“はい”と“いいえ”の2択で答えるためとても分かりやすい仕組みになっています。診断結果に基づく応援メッセージの追加や、自分の住んでいる地域にしかない職業を取り入れたいという今後の展望も具体的でした。

進路の悩みという中学3年生ならではの発想であり、多くの需要に応えられるアプリになることが期待されます。より使いやすい作品になるよう、ブラッシュアップしていってほしいです!

U15-08

チームましも(新島学園中学校 3年生)
App:「Not angry」
Member:眞下虎士、松澤柚奈、三國薫乃

部屋が汚い!というインパクト大の画面から始まったチームましもの皆さんの発表。
子供を叱りたくない、子供も叱られなくない、という日常的な悩みを、部屋の掃除をすることで解決するアプリを開発しました。
部屋がきれいになり、叱ることも叱られることも無くなるため家族の関係が悪くなることもない、という一石二鳥のアイデアでした。また、発表のスライドも印象的で、プレゼンのセンスが光っていました。

部屋の掃除を促すこのアプリを使えば、掃除の習慣が付き、将来の自分の為にも繋がるという点も魅力的な作品でした。
部屋を掃除するだけでなく、清潔な部屋を持続させる機能も追加したいとのことです。アイデアを追加し、作品のアップデートをしていってほしいです。

U15-09

石橋薫(未来工作ゼミ 小学6年生)
App:「近くの飯屋」
Member:石橋薫

DemoDay当日は受験のため、ビデオで発表してくださった石橋薫さん。
飲食店を探す際の困難を解決するアプリを開発しました。

知らないまちに訪れた時、自分の住むまちに初めて訪れる人が居た時に使えるアプリを目指したとのことです。有名なサイトに掲載されている飲食店だけでなく、近くの飲食店や隠れた名店を探すことも出来るという点が、他のアプリやサイトにはない特徴となっています。

更に、時間帯に合わせて検索できる機能や、マップの表示など、今後追加していきたい機能も沢山あるとのことでした。より使いやすいアプリになることが期待されます!

U15-10

水留駿(暁星中学校 3年生)
App:「手話カメラ」
Member:水留駿

手話話者と手話が分からない人を繋げるアイデアを見せてくれた水留駿さんは、手話をカメラで写すと、テキストに言語化するアプリを開発しました。
手話話者同士だけでなく、手話が分からない人ともコミュニケーションを取りやすくし、手話のハードルを下げるというアイデアは、とても画期的だと思いました。

手話の映像データを学習させることへの困難があるため、今後の課題として改善していきたいとのこと。
現代の技術を駆使してより簡単に機械学習させることが出来れば、水留さんのアイデアが実用化に近づくのではという声が上がりました。現在の課題点も、様々な機関との連携や技術を使うことで、更に使いやすいアプリとなることを期待しています。

 

U29(29歳以下)

長野県、愛知県から書類審査を通過した8組が出場しました。
U29ならではの目線や発想が生きる、様々なジャンルのアプリをプレゼンしてくれました。

U29-01

TANAKA Lab(長野大学)
App:「Make Studio」
Member:山内深月、小林空美、下田大貴、池野 太心、佐々木 彩花、杉山 凜莉

上田市から来てくださった長野大学田中ゼミの皆さん。プレゼンしていただいたのは、化粧品分野に特化したアプリです。
化粧品業界に新たに切り込む、地域の企業を生み出す。という新しい観点からの開発でした。
メイクのシミュレーションが出来るアプリを開発する上で、「質感」の3DCG再現に特化し、独自の研究に基づくアプリを開発されていました。
再現された顔の3DCGモデルは再現度がとても高く、今後は誰でも自分の顔の3DCGモデルを作成できるように開発しているそうです。

メイクが広く普及した現代に、求める人が多いアプリなのではないかと思います。更なる開発を続け、誰でも使いやすいアプリになることを期待しています。

U29-02

QTA(大原簿記情報ビジネス医療専門学校)
App:「獣所」
Member:太田秀弥、岩下望華、下条海人、須藤尊、六川広翔

近年ニュースでも取り上げられ被害が報告されている、熊の出没から住民を守るアプリを開発したQTAの皆さん。
アプリの使い方の実演では、熊の出没を想定したコミカルな寸劇があり、分かりやすい説明をしてくれました。
野生生物の出没情報が見やすく、遭遇する前に対策が出来る、また行政機関などの団体との連携がスムーズに行えるような作品でした。
獣所というネーミングも、アプリを分かりやすく表していました。

一般住民の利用を想定している反面、住民が野生生物を目撃する機会は少ないのではないか?という声もあり、行政機関や野生生物の対策機関との連携がより重要になってくると思います。より実用的なアプリを目指して、今後も頑張ってほしいです。

U29-03

MOYASI(トライデントコンピュータ専門学校サイバーセキュリティ学科)
App:「ヘヤミエ」
Member:各務友貴、伊藤千起、北村悠人

新しい住まいを探す時、部屋の環境を知ることが出来るアプリを開発したMOYASIの皆さん。入居しなければ分からない、入居して初めて分かった部屋の環境に対する後悔を、入居前に部屋の環境を知ることで解決しようという発想で開発したそうです。部屋の騒音や日当たりなどの環境を、内見に行かなくても知ることができるよう機械で測定し、測定データを可視化するアプリです。必要な情報だけを分かりやすくまとめられる機能もあり、ニーズに合わせられるよう工夫されていました。

「実際に住んでみないと分からない問題」という点に対して、24時間だけでなく、更に長期間の部屋の環境データを記録できると現実的なデータが得られるのではとの指摘もありました。より実用的なアプリになるよう、これからも開発していってほしいです。

U29-04

推しの小。(信州大学大学院)
App:「あっ!とマーク」
Member:菊池悠、上田弦輝、本堂貴也、丸山優、頼富雪乃、趙一鴻、花形優斗、武田一磨、隠岐和輝、笠井希未、篠原智、三野耀大

コロナ禍によって希薄化してしまった地域コミュニティを活性化するべくアプリを開発した推しの小。のみなさん。世代間交流を行うことで、地域コミュニティの弱体化という課題を解決できるのではないかと考えたそうです。
デジタルバッジというものをスマートフォンアプリで収集し、印刷ラボという印刷専用施設で服や帽子にプリントアウトしてデジタルバッジの具現化を行うというものです。デジタルのものを具現化し、自分のコミュニティを広げるというアイデアが新しく、現代に馴染みやすいものになるのではないかと思います。

あっ!となる出会いのきっかけとなるデジタルバッジ、そして自分のコミュニティを示す意味の「@」というダブルミーニングのネーミングにもセンスを感じました。
発想から仕組み、発表も面白く、今後の実用が期待される作品でした。

U29-05

ちぐはぐ(トライデントコンピュータ専門学校)
App:「trans menu」
Member:坂尾大暉、青木駿弥、松本真治、花田篤志

インバウンド客が増えつつある一方で、地域の飲食店のメニューが外国語に対応していないという課題に目をつけたちぐはぐの皆さん。日本語のメニューを自動翻訳し、料理の簡単な説明も見ることができるアプリを開発しました。
メニューの翻訳だけでなく、料理の簡単な説明や口コミを見ることができるという点が、他のアプリやサイトとの特徴的な違いとして便利なアイデアだと思いました。

「コロナ禍によりインバウンド客が減ってしまう前にこのアプリが欲しかった」「外国人だけでなく日本人にも有効的に使えるのではないか」という声も上がりました。

今後追加されてほしい機能も様々上がり、今後の発展が楽しみな作品でした。

U29-06

Raise(トライデントコンピュータ専門学校)
App:「LiterAI」
Member:瀧川凪紗、安藤元、宮下莉静

Raiseの皆さんが開発したのは、スマートフォンの若年層への普及率が高まる中で、SNSの危険性や正しい利用方法を学ぶ場です。SNSの利用により、子供が傷ついたり傷つけたりすることが無いよう学べるアプリを目指しているそうです。
SNSでの投稿において、何が不適切なのかを知ることができ、トラブルに巻き込まれる疑似体験をすることで実際のSNSでのトラブルを防ぐことが出来ます。利用者が急増し、若年層のSNSトラブルが問題視される近年に必要とされるアプリだと思いました。

このアプリを子供たちに使ってもらう為に、学校の教材としての利用を考えているそうです。今後は、より多くの子供たちが楽しんで利用ができるようなアプリを目指してほしいと思います。

U29-07

おむにばす(トライデントコンピュータ専門学校)
App:「スマートお迎え」
Member:水上晴央李、永野歩、東駿斗

おむにばすの皆さんは、保育園と保護者のお迎えをスムーズにするアプリを開発しました。保護者のお迎えの車が近づくと、保育園に音声で通知され、園児がスムーズに帰ることが出来るというものです。

保護者のお迎えがスムーズになる、保育園の先生の業務効率が良くなる、保育園付近の道路に停車する車を減らすことが出来る、という3つの利点が生まれるアイデアでした。
保育園のお迎えを改善することで、地域の身近な問題解決にも繋がるという新たな視点での作品でした。

多くの利点を生むアイデアの詰まったアプリでした。実用化に向かって開発を続けてほしいと思います。

U29-08

One Hope Quartet(トライデントコンピュータ専門学校)
App:「政治家レンズ」
Member:横田乙茂、吉川太基、鈴木愛美、吉永遥祐

寸劇を含んだプレゼンで開発したアプリを説明してくれたOne Hope Quartetの皆さん。若者の投票率の低さに着目し、選挙ポスターから政治家の情報を見ることができるアプリを開発しました。
コミカルな寸劇を交えたアプリの説明はとても分かりやすく、アプリの制作に対する熱意が伝わるプレゼンでした。アプリの内容も、若者の選挙へのハードルを下げることが出来るよう簡単な仕組みとなっていました。

アプリ内で表示される政治家の情報の正確性を高めるため、公式の文面を引用する必要があるとの指摘が上がりました。正確な情報を簡単に得られるツールとして、今後も開発をぜひ継続してほしいという声も上がりました。

CONTACT応募先・お問い合わせ

信州未来アプリコンテスト0〈ZERO〉事務局:一般社団法人 長野ITコラボレーションプラットフォーム(NICOLLAP)